この記事は自分用の覚書です。
■macOS Catalina バージョン10.15.5
■Microsoft 365 Apps for businessサブスクリプション
(旧称 Office 365 Business)
Word for mac バージョン16.38(20061401)
2020年4月22日から、Office365 の名称が変更になっています。
K.M さん。K.K さん。
まだ画面越しの対面ですが、早く本当に会える日が来るといいなと思っています。
さて、先にもお伝えした Word で「メイリオ」を使っても行間が広がらないようにしておくやり方です。
この前、お伝えしきれなかったことも少し足しています。
繰り返しになりますが、以下の内容は「うちの会社ではこうだ」というものです。
世間一般どこでもそうだというものではありません。
他にも、お伝えした内容を書いている部分もあります。
くどいようですが、それだけ大事なことだと思ってください。
ここでは詳細にはふれていません。
長くなるし、疑問があればまた声をかけてください。
Zoom でも Meet でも、Teams でもかまいません。
うちのような中小企業では、お二人のニーズに応えられるようないろいろな研修を十分に提供できないかもしれません。
こんな時期ですから、外部のセミナーを受講したほうがよいようでしたら直属の上司の方に相談してくださいね。
もちろん、ご自身でいろいろ調べてもらってもぜんぜんかまいません。
Word で「メイリオ」を使っても行間が広がらないようにしておく。
以下の内容は、標準の状態の Word で新規作成を始める場合を前提としています。
ファイルを作り始める前に「行送り」を 20.5pt にしておきます。
メニューの「フォーマット」ー「文書のレイアウト」を選んで「行送り」という欄で入力します。

行送りが 20.5pt というのは、「文字の大きさ 10.5pt のメイリオ」で行間が変に広がらない最低限の値です。
行送りが 20.5pt より小さいと、行間が変に広くなります。
その時々の文字の大きさで、読みやすいように行送りを増減させてください。
(我々の仕事で、文字の大きさが 10.5pt 以外でなければならないことは稀だと思いますが。)
"1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる" のチェックは外さない。
ネット上では、メイリオを使うと行間が広がる現象を解決するには、「"段落" の "1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる" のチェックを外す」というやり方をよく見かけますが、そのやり方はうちの社内では基本的には避けたほうがよいと思います。

我々の仕事では、和文と英文が混ざったドキュメントを作ることがあるので。
通常、和文には和文用のフォントを、英文には英文用のフォントを使います。
次の例は、和文にはメイリオを、英文には Times New Roman を使っています。
上記のチェックを外すやり方では、英文と和文の行間のつりあいが悪くなります。

また、Word の行送りに設定できる値は 14.3pt が最小値ですが、「段落」の「行間」の「固定値」ではそれ以下も設定できます。行送りの値以上も設定できます。
必要なら、行送りのポイント数を無視して「固定値」でさらに調整できるという理解でよいと思います。
たとえば、ある段落を目立たせるために、そこの文字の大きさを他の段落より大きくする場合とか。
文字を大きくすると行間も広がりますから、その段落でだけ調整が必要です。そんなときに「固定値」を指定して、他の段落と見た目のつり合いがよい行間にすることができます。
行送りは調整する。
さっきもふれたように、行送りを 20.5pt にしておけばどんな場合でも大丈夫というわけではありません。
ファイルで全体的に使うフォントが変わったり、フォントサイズが変わると、行送りの調整が必要です。
Word の場合、「行送り」と「行間」は同じ意味だと思っておいてください。
「行送り」と「行間」が何なのかにふれだすと長くなるのでふれません。
(「ワード 行送り 行間」とかで Google で検索すると、そのあたりをわかりやすく説明してくれているサイトが簡単に見つかりますよ。)
ファイルを作り始める前に、使うフォントと文字の大きさでの読みやすさを考慮しながら、行送りを増減させてまずは全体的な行間を決めてください。
(厳密には、「余白」を決めないと文字の大きさも行送りも決められませんが、社内では Word の標準の余白のままでファイルを作ることがほとんどだと思います。)
スタイルを使う。
Word でファイルを作る際は、「スタイル」を活用してください。
Word で絶対にしてはいけないことをわすれないでくださいね。
「標準」スタイルのままで段落を直にさわって、「ここは見出し1だから文字のサイズを大きめにして、ここは見出し2なので見出し1よりは小さく、ここは見出し3だから少し右にインデントして下線でも付けておくか……」などといったやり方はだめです。
スタイルは「標準」ではなくて「本文」を使っておくのが無難です。
フォントの指定では、段落を選択して直に「メイリオ」にするのではなく、スタイル「本文」の「フォント」で、和文用のフォントを「メイリオ」にして段落に適用後に行送りを調整してください。
ちなみに、=rand() と打つと、ダミーの和文を挿入できます。
欧文のダミーを挿入するには =lorem() と打ってください。

「本文」スタイルを使っておくというのは、書式を変える必要がでてきたとき、「標準」にほどこす書式によっては、見出しなど他のスタイルにも同じ影響を及ぼすからです。
「本文」を使っておけば、そうした不要な連動を避けることができます。
「標準」を使ってはいけないという話ではないです。
「"標準" スタイルの書式を変えることはない」というなら何も問題ないことですから。
私に言わせれば、大事なのは、Word、Excel、PowerPoint など何であれ「わかってやっている」ことと、その時々で一番効率的で、自分にも周囲にも役立つやり方を選択できる力があるということです。
そして、選択できるためには、同じ結果を得るにも複数のやり方を知っている必要があります。
今回のメイリオの利用にしても、行間が広がらなくするには先に挙げた行送りを指定するやり方と、行グリッド線に合わせないやり方があります。
社内では、基本的には前者を選んだ方がほうがよいですが、後者のやり方でもかまわないときだってあるでしょう。
どのやり方が一番良いかという話ではないんです。選択肢をもっていることが大事なんです。
なお、既存のというか、組み込みのというかのスタイルは、そのまま使わないで、そのスタイルを「基準」にして「新しいスタイル」を作っておくのが、スタイルを活用するためのちょっとしたコツです。
(私は「本文」スタイルを基準にして別名のスタイルを作っています。同じスタイル名は使えないので。)
というのは、元々あるスタイルの名前を変えると、「ホーム」タブでのスタイル名と「スタイルウィンドウ」での表示がうまく同じにならなくて見づらいからです。
いいかげん長くなってきたので詳しくはふれませんが、たとえ元々あるスタイルから書式を全く変えなくても、そのスタイルを基準に「新しいスタイル」として作って名前をつけておくと、「ホーム」タブでのスタイル名と「スタイルウィンドウ」の表示を合わせることができるので、スタイル名を見やすくしておけます。
スタイル名の頭に 00 とか数字をつければ、「ホーム」タブのスタイルのところで番号にもとづいてスタイル名を左側から順に並べることができます。番号を変えれば、スタイル名の並び順を変えられます。
ファイルを作っているときに、よく使うスタイルを左側に寄せてこれるので便利ですよ。
(よく使うスタイルがスタイルウィンドウの右の方にあると、それを選ぶのにその都度画面を動かさないといけなくて面倒なんですよね。)
見出しもフォントサイズが変わるのが普通なので、「段落」の「行間」の「固定値」で調整するとよいでしょう。
これも直に見出しをさわるのではなく、見出しのスタイルの「段落」から行なってください。

突然の自問自答を経て……
ここまで書いてきて、「標準スタイルの書式の変更が他のスタイルにも及ぶのだから、メイリオを使うときに "行送り" でなくて、標準スタイルの "行間" を "固定値" の 20.5pt にすることでも、他のスタイルの行間を全て 20.5pt にできるけど、何がどう違ってきて、どう使い分けることができるのか……」と、ふと疑問をもちました。
これまで考えたことはなかったです。
ただ、それをした場合は「文書のレイアウト」の「行送り」は 18pt のままです。
- 「文書のレイアウト」の「行送り」は 18pt のまま。
- 各スタイルの「行間」は 20.5pt にしている。
というファイルを作って、どういうメリットとデメリットがあるのか……。
いろいろ考えて試してみましたが、私にはわかりませんでした。
ですが、「それをするべき具体的な理由は思いつかない」という意味で、「避けるべきだ」と今は思っています。
仕事で作るファイルは誰のものでもなく、職場の全員のものです。誰かに引き継ぐこともありますし、流用することもあります。
だから、「あることをする(しない)」を選ぶ際は、それを選ぶべき具体的な理由がなければなりません。
設定ややり方を変える必要がでてきた場合、なぜそうしているかの具体的理由がわかっていないと、今の状態から変えてよいかダメかの判断を他者ができません。
Word でのファイル作成に限らず、Excel でも PowerPoint でも、「できる」ということと「やってよい」ということは別の話だと理解してください。
難しく考える必要はないです。
たとえば、前に Excel で「セルの値が4未満の場合、値の色を赤にする」相談を受けたことがあります。
4未満であることをわかりやすくしたいというわけです。
それなら、直に色を付けるより、セルを塗りつぶしたほうがよいと思うと提案しました。
白黒で印刷したときも、塗り潰されたセルのほうが視認しやすいと思ったからです。
というわけで、「白黒印刷時も4未満であることをわかりやすくするため」というのが、そのシートでセルを塗りつぶしている具体的な理由です。
なので、それができるなら「塗りつぶし」でなくてもよいことになります。
条件付き書式のアイコンセットを表示するとか、作業列を追加してIFS関数やIF関数で「4未満」と「4以上」の表示を分けるとか。
(ほら、同じ結果でも複数のやり方を知っているって大事でしょ?)
最後は Excel の話になってしまいましたが、とにかく、具体的な理由があるというのは、そういうことです。
(「文書のレイアウトの行送りは 18pt のままで、各スタイルの行間を 12.5pt にする」べき具体的な理由に、もし出会ったら私にも教えてくださいね。)
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