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Excel for Mac で「列のピボット解除」が可能に。

この記事は自分用の覚書です。

■MacBook Pro macOS Monterey
バージョン 12.6

■Microsoft 365 Apps for businessサブスクリプション
(旧称 Office 365 Business)
Excel for Mac バージョン 16.69.1 (22011600)

H.K さん。

Excel for Mac の Power Query が機能アップされましたね。

Windows版Excel にしかなかった「列のピボット解除」が、Excel for Mac でもできるようになりました。
細かい話をすると、Windows版Excelにはある「テーブルまたは範囲から」コマンドがないです。これからに期待しましょう。

Windows版Excel の「列のピボット解除」と操作はほとんど変わりません。

ただし、上記でふれたように「テーブルまたは範囲から」がないので、ピボット解除したいファイル自体を開いての操作はできません。
いったん、別のファイルを用意してそこに「ピボット解除したいファイル」を読み込むことになります。

こういう形の表があるとします。

01retu_pivot_kaijo

これではほぼ何もできません。

・最小値・最大値を見つける。
・最大値(最小値)の拠点を見つける。
・何日がどんな値なのかを調べる。
などなど。

つまり、こういう形の表だとエクセルがもつポテンシャルを十分に生かせないわけですね。
これをポテンシャルを生かせる形にするのが「列のピボット解除」です。

先の形の表をこのような形にしてくれます。
こうなっていれば、エクセルの関数やさまざまな機能を使って、なんとでもできます。

14retu_pivot_kaijo

「列のピボット解除」の操作 1

冒頭の形の表を開いていてはピボット解除ができないので閉じておきます。
別のファイルで「データ」タブの「データファイル指定(Power Query)」を選びます。

02retu_pivot_kaijo

「列のピボット解除」の操作 2

「データソースの選択」の画面になります。
ここではエクセルのブックを例として使うので、「Excelブック」を選択しています。

03retu_pivot_kaijo

「データソースへの接続」の画面になるので「参照」から該当するブックを選びます。

ブックを選択したら「データ取り出し」をクリックします。

04retu_pivot_kaijo

「データソースへの接続」の画面に戻るので、「次へ」をクリックします。

「列のピボット解除」の操作 3

「データの選択」画面になるので、目的のシートにチェックを入れます。(例では Sheet1 だけしかありません。)
ここで慌てないように!
「読み込む」をクリックしてはいけません。「データの変換」のほうをクリックします。
「読み込む」をクリックすると、ワークシート上にこのまま読み込まれてしまいます。

07retu_pivot_kaijo

「列のピボット解除」の操作 4

「データの変換」をクリックすると、Powewr Query エディターにデータが読み込まれます。
ここで、すでに1列目が選択されていることを意識してください。

08retu_pivot_kaijo

「変換」タブを開いて「1行目をヘッダーとして使用」をクリックします。

09retu_pivot_kaijo

1行目がヘッダーになります。
さっきまでは、Column1 や Column2 になっていた部分です。

10retu_pivot_kaijo

「変換」タブの「列のピボットの解除」から「その他の列のピボット解除」を選びます。

11retu_pivot_kaijo

さきほど、「1列目が選択されていることを意識しておく」といいました。
"1列目が選択されている" ので、 「その他の列のピボット解除」の "その他" というのは、2列目以降のことになります。

1列目はすでにヘッダー(列見出し)があって、2行目から下に値が入っている状態になっています。

そうなっていないのは、2列目と3列目です。
2列目と3列目のピボット状態を解除したいわけです。

なので、ここでは「その他の列のピボットの解除」を選びます。

2列目と3列目のピボットが解除されると、こうなります。

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「列のピボット解除」の操作 5

これで完成ではありません。これをワークシートに読み込む必要があります。
「ホーム」タブの「閉じて読み込む」をクリックします。

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ワークシートにデータが読み込まれます。
これで「列のピボット解除」は完了です。
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どんな場合も「列のピボット解除」が役立つわけではありませんが、かなり助かるのは確かです。

Power Query でデータをワークシートに読み込むと、元のブックとの関係が維持されます。
元のブックで値を追加すると、こちらのファイルを開いてその値を表示させることができます。

「茨城県」を追加してみました。

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Power Query を実行した側のファイルを開くと、「セキュリティの警告」が表示されます。「コンテンツの有効化」をクリックしてください。

「データ」タブの「すべて更新」を実行すると「茨城県」が追加されます。

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なお、「セキュリティの警告」の表示を消す手順がネットで見つかりますが、それらはたいていの場合、「元データとの接続を解除する」やり方が書いてあります。

当たり前ですが、さきほどのように「元データに追加があったら Power Query を実行した側のファイルにも自動的に追加される」状態を維持しておくのであれば、解除はしないでください。

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