この記事は自分用の覚書です。
■macOS Big Sur バージョン11.2.1
■Microsoft 365 Business Standard サブスクリプション
PowerPoint for mac バージョン16.46(21021202)
※2023年5月30日時点で、以下のやり方で日本語用フォントを選ぶ際にバグが起きています。
K.K さん。
PowerPoint for Mac で、フォントをカスタマイズをするやり方がようやくわかりました。
XMLを使わないで、タイトル部分とコンテンツ部分ごとに英数字用と日本語用のフォントを指定することができます。
ご存知の通り、Windows版PowerPointのスライドマスターで「フォント」のところにある「フォントのカスタマイズ」が、Mac版PowerPointにはありません。

「デザイン」タブからたどっても「フォントのカスタマイズ」は無いです。

■PowerPoint for Mac にもフォントをカスタマイズする機能があります。
コマンドとして用意されていないというだけで、「カスタマイズの仕方」はありました。
英数字用と日本語用のフォントを指定できるので、タイトルプレースホルダーとコンテンツプレースホルダーごとにフォントの組み合わせを変えることができます。
気づいてみれば、簡単な話でとても嬉しかったです。
タイトルプレースホルダーとコンテンツプレースホルダーでフォントを指定するとき、「ホーム」タブのフォントの欄を使わないのがポイントです。
command + T で、「フォント」のダイアログボックスを呼び出して設定します。

■XML のコードを使ってはいけないということではない。
ネットで多くの方が公開してくれている XML ( OOXML というファイルフォーマットらしいです。) のコードを使ってはダメだという話ではないです。念のため。
あれはあれで、手っ取り早くて便利です。
それに、ここでふれているやり方では「表」や「テキストボックス」、「図形内のテキスト」、「SmartArt のテキスト」のフォントを一括して指定できません。
(それらで使うフォントを指定するには XML のコードを使ってください。)
また、XML のコードを使うやり方は、誰にでも使いやすいとは言えないようです。
「やりたいことにピッタリなのを見つけたんだけど、うまくいかない」と相談を受けたことがあります。
見つけたコードを UTF-8 で保存していなかったのが原因でした。
コードには、
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
と書いてあるので、 UTF-8 で保存するのが当たり前ですが、そういう知識がないとそこに気づけないと思います。
以下のやり方のほうが、XML のコードを使うより手順が多くなります。
ですが、誰にでもやりやすいかと思います。
どちらがよいかということでもないです。
状況に応じて、適したやり方をすればよいと思います。
■PowerPoint for Mac でフォントを指定する。( XML を使わないやり方)
以下、タイトル部分とコンテンツ部分で英数字用と日本語用のフォントを独自に設定する手順です。
フォントを指定したら、テンプレートにしておけば、何度でも使えて配布もできます。
1.スライドマスターを選択。
選択するのは、スライドレイアウトではなくてスライドマスターです。
ここも大事な点です。
optin + command を押しながら数字 1 を2回押しで、スライドマスターをすぐに選択できます。
あるいは、shift キーを押しながら、ズームスライダーの左方にある「標準」ボタンをダブルクリック。
2.タイトルプレースホルダーを選択。
Tab キーを押して選択できます。
キーを押すごとに最背面のオブジェクトから最前面のオブジェクトを順に選択していきます。
(選択を戻るときは、shift + Tab)
あるいは「ホーム」タブの「整列」のなかにある「選択ウィンドウ」を使ってください。
オブジェクトが重なっていて背面のものが選択しづらいときに便利です。
もし、コンテンツプレースホルダーも同じフォントにするなら、両方を選択しておいてください。
「日付」「フッター」「スライド番号」も必要ならフォントを指定してください。
3. command + T のショートカットを実行。
「フォント」ダイアログボックスが表示されます。
メニューの「フォーマット」から「フォント」を選ぶのと同じです。
4.「英数字用フォント」の欄と「日本語用フォント」の欄でそれぞれのフォントを選択して、OKをクリック。
下図では、英数字用のフォントに "Helvetica" を、日本語用のフォントに「游ゴシック」を選んでいます。
日本語用フォントというのは「全角文字用」ということです。
英数字であっても全角で入力したら、日本語用に指定したフォントで表示されます。

5.コンテンツプレースホルダーを選択。
こちらも Tab キーか選択ウィンドウで選択できます。
6. 4.と同じように「英数字用フォント」と「日本語用フォント」を選択して、OKをクリック。
これで、タイトルプレースホルダーとコンテンツプレースホルダーで、英数字と日本語のフォント指定ができています。
スライド表示でプレースホルダーに文字を入力してみてください。
指定した通りのフォントになります。
別のフォントに変えるときは、1. から 6. の手順を繰り返してください。
スライドマスターを複数作れば、さらに異なるフォントの組み合わせを、1つのファイルのなかに用意しておくこともできます。

なお、上記の手順で指定した場合は、どんなフォントを指定したかを一覧で確認できる機能はないようです。
スライドレイアウトのプレースホルダーの中に、フォント名を書いておけばよいと思います。

次に手元でやってみて、スライドレイアウトに関して気づいた点にふれておきます。
■テーマによってはスライドマスターに連動しないプレースホルダーがある。
すくなくとも「シャボン」というテーマにはあります。
(全てのテーマを確認してはいません。)
スライドマスターでフォントを指定したら、各スライドレイアウトを確認したほうが無難だと感じました。
スライドマスターで指定したフォントにスライドレイアウト側を連動させるなら、プレースホルダーの編集が必要です。
フォントが連動しなくてよいなら、プレースホルダーの編集は不要です。
スライドマスターに合わせてフォントだけを手動で変えてください。
(例では、テーマ「シャボン」を使っています。)
1.各スライドレイアウト上のプレースホルダーを選択して、フォントがスライドマスターに連動しているかを確認。
テーマ「シャボン」では、タイトルスライドレイアウトのタイトル部分は、「MSゴシック」のままでした。
2.スライドマスターで設定したフォントになっていないスライドレイアウトで、タイトルプレースホルダーの「高さ」「幅」、「横位置」「縦位置」、「ポイント数」を控えておく。(必要に応じて「色」も)
次の手順でいったんプレースホルダーを消して、すぐに再表示させます。
再表示すると、消す前のプレースホルダーとは大きさや位置が変わるので、元に戻すためには設定値を残しておくことが必要です。
ポイント数については、元に戻すことは必須ではないので必要に応じて設定してください。
3.「スライドマスター」タブの「タイトル」のチェックを外して、もう一度入れる。
4.スライドマスターと位置や大きさ、フォントが連動したタイトルプレースホルダーが表示されるので、控えてあった大きや位置、ポイント数などを設定する。
5.他のスライドレイアウトも確認して、同様に設定し直す。
テーマ「シャボン」で、スライドマスターのフォントと連動しないプレースホルダーがあるスライドレイアウトは、次の2つです。
(タイトルプレースホルダーのフォントがスライドマスターと連動しません。)
- 「タイトル付きのコンテンツ」レイアウト
- 「タイトル付きの図」レイアウト
これでフォントのカスタマイズは完了です。
■「テーマ」として保存する。
フォントの指定が終わったスライドを「テーマ」として保存することができます。
テーマとして保存すると、色やグラデーションといった効果も含めてファイルとして他者に配布することができます。
テーマとテンプレートの違いはリンク先を見てください。
マイクロソフトのサポートページが開きます。
・PowerPoint テンプレートとテーマの違い
テーマの保存の仕方もマイクロソフトのサポートページに載っています。
・PowerPoint で独自のテーマを作成する
保存するときのファイル名がテーマ名になります。
ファイル名は半角英数にしたほうがよいようです。
全角だと「デザイン」タブの表示で文字化けしました。
作成したテーマを他の人に使ってもらうには、拡張子 .thmx のファイルを渡して「テーマ」フォルダに保存してもらってください。
「テーマ」フォルダは以下のようにたどれます。
・Finder を起動して、メニューの「移動」をクリック/optionキーを押して表示される「ライブラリ」/Group Containers/**********.Office/ユーザーコンテンツ/テーマ/
********** の部分は環境によって変わるかもしれません。
私の手元ではアルファベットと数字の組み合わせで10桁の文字列です。
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