シリアスな話ではない。僕以外の人にとってはどうでもよい話を三つ。
■「異常な犯罪を犯した犯人が収監されている部屋の正面が透明の一枚板」という演出
元ネタは映画「羊たちの沈黙」のレクター博士を収容していてた牢だと思う。
「羊たちの沈黙」にはちゃんとわけがあった。
前に違う記事の中で同じことを書いたけど、レクターの知能指数はとても高くて食人傾向もある。鉄格子の間から手を出せるだけでも、それを利用して何をするか常人には予想もできない。
だから、全ての行動を見えるようにし、隙間と死角が無い透明の一枚板をはめてある。
そういうことが視る側に納得できるように、ストーリーが作ってあった。
そんな納得性を生むものがなにもなく、ただただ透明の一枚板でふさがれた牢にいるだけの描写をして、「こいつはとても危険で異常な犯罪者なんです」と見せようとする演出をしたら、もう法的に罰を与えてやってほしいぞ。
制作側としては、演出アイデアを考える時間をはぶける簡単でわかりやすい演出なんだろうけどさ。
■「猥雑な見方で女性キャラクターを描く」こと
二つ目は深夜にやってるアニメにありがちな話。
乳房をことさら大きく描くとか、身体の線をむやみに強調して描くとか、裸体も含めて肌の露出が無意味に多いとか、下着がやたら見えるように描くとか――などなど。
作っている人たちはほんとに変質者なんじゃないかと疑いたくなるような描写もあったりして、ああいう描写に出会うとうんざりする。
セクシーな描写が好きな人もいるんだから、ビジネスとして「売る」ためには外せないということなんだろうけどさ……。
そういうシーンが出てきたら、僕はもうその作品は見ないことにしている。だって、なんか視ている側を馬鹿にしている感じがするんだよなぁ。
「こういうのがお好きででしょ?」「こういうのがあると嬉しいでしょ?」ってニヤニヤしながら言われているような気分になる。
「イヤなら見るな」ということでいいのだけれど、それにしてもああいう描写が深夜とはいえまかり通っているというのはどうなんだ?
それを喜んで受け入れている人もいるだろうけど、そういう人ばかりでもないんだからさ。
■「刑事ものドラマとかで、気色の悪い事件の犯人の部屋にアニメのポスターが貼りまくってあったり、たくさんの美少女フィギュアが並べてあったりする」描写
最後は二つ目と関連するけど、「刑事ものドラマとかで、気色の悪い事件の犯人の部屋にアニメのポスターが貼りまくってあったり、たくさんの美少女フィギュアが並べてあったりする」描写。
あれもやめてほしいなぁ。作り手側が何にも考えてないんだろうなという残念な感じがするから。お気に入りのドラマであっても、あの描写がでてくるとげんなりするぞ。
「気持ち悪い変な奴」ということを見ている側に伝えるのに、手っ取り早い簡単な演出ということなんだろうけどさ。
アニメ=気持ち悪い変な奴、という式を成り立たせるような扱いは改めたほうがよい偏見だと思う。
BPOに申し立てがあってもいいんじゃないか? 僕はやらないけどね。だって申し立てれば無くなるというものではないだろうし。
そういう申し立てがあっても、たぶんBPOは真剣に取らないだろうし。だって、アニメの作り手側が女性キャラクターを無駄に猥雑に扱ってるんだから。
申し立てを真剣に扱いだしたら、そもそもアニメの作り方から問題にしないといけなくなって、話が大きくややこしくなっていきそうだから。
ということで、これら三つはもうとっとと法律を作ってびしびし取り締まってやってください――っていうのは、どこに申し立てればいいんだ?
■「とてつもない大きな爆発でキノコ雲が立ち上がる」という演出
三つって書いたけど、ここまできて「あれはやめてほしいな」と日ごろ思うことがもう一つあった。
莫大なエネルギーが爆発したことを視ている側に伝えるのに簡単な演出なんだろうけどさ。
世界で唯一の被爆国である日本で、いくら演出とはいっても「キノコ雲」をそんな気軽に使ってはいけないと思う。
これも他の記事で書いたけど、「キノコ雲を使った演出」は日本だけでなく海外でもそんな簡単にやらないでほしい。
国内でも海外でも「キノコ雲を使った演出」を気軽にしちゃう人たちには猛省をお願いしたい。
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