スライドのマスターについてのまとめ
この記事は自分用の覚書です。
(Windows 8.1 Pro 64ビット + PowerPoint2013 Home & Business)
スライドのマスターについて迷わないための主なポイントは4つ。
複数のスライドで共通の設定をしたいのにうまくできない原因は、たいていこれら4つについてうまく理解できていないことにある。
- スライドのマスターは2種類ある。
- スライドのマスターにはスライドへの適用において優先度がある。
- スライドのマスターには画像を表示しない設定がある。
- マスターには強制力はない。
■1.マスターは2種類ある。
スライドの元になるマスターは次の2種類。
- スライドマスター:すべてのスライドに一括して同じ効果を与えるもの。
- スライドのレイアウトのマスター:そのレイアウトを使っているスライドにだけ一括して同じ効果を与えるもの。
「表示」タブの「スライドマスター」をクリックした直後に左側に表示される赤い枠が付いているのはスライドのレイアウトのマスター。
複数のスライドサムネイル(スライドの小さな表示)が表示されているなかで、スライドマスターは、左側の最上部にある一番大きなスライドサムネイル。
すべてのスライドで同じ文字種や文字色にする・共通の画像を表示する、などなど。そういう設定はスライドマスターを選択して行う。
(選択すると赤い枠が付く。)
■2.マスターには優先度がある。
「スライドマスター」より、「スライドのレイアウトのマスター」のほうがスライドへの適用において優先度が高くなっている。
(スライドマスターでの設定を無視できるようになっている。)
たとえば、スライドのレイアウトのマスターのほうで文字種を変えたりすると、あとでスライドマスターでいくら文字種を指定しても同じにはならないスライドが混在してしまう。
混在させないためには、基本的にいろいろな設定はスライドマスターのほうで行い、スライドのレイアウトのマスターのほうは使わないように注意する。
スライドのレイアウトのマスターを使うのは、「そのレイアウトを使っているスライドだけに一括で効果を与えたい」ときのみ。
たとえ、スライドが1枚しかなくてもスライドマスターのほうを使う。
「どちらを使ってもよい」という発想はしない。どちらを使ってもよいということは、どちらを使っているか確認しないとわからないということ。
スライドに効果を与えるときは、基本的にスライドマスターのほうを使うということが職場で徹底できていれば、マスターの指定を受け付けないスライドへの対処に時間を取られることが減っていく。
■3.マスターには画像を表示しない設定がある。
ここでいうマスターは「スライドのレイアウトのマスター」のほう。
スライドマスター表示にしたら、任意のスライドサムネイル上で右クリックして「背景の書式設定」を選ぶ。
右側に「背景の書式設定」作業ウィンドウが開く。
そのなかの「背景グラフィックスを表示しない」にチェックを入れると、そのレイアウトを使っているスライドで背景グラフィックスが表示されなくなる。
「スライドマスターに配置した画像を、タイトルスライドでは表示させたくない」といったような場合に使う。
(逆に、スライドマスターに画像を配置していても表示されないスライドがある場合は、このチェックを確認する。)
■4.マスターには強制力がない。
スライドのマスターでの指定は自動的にスライドに反映されるが、強制力はない。
スライド上の編集はなんでも好きにできる。
あまりに自然にやっているので普段は意識しないが、マスターでの指定に強制力があったらそんな編集はできない。
言い方を変えると、「スライド側でやったことはマスターの指定より優先されるようになる」ということ。
あとあとマスター側でどんなに指定しても、スライド上でそれを無視した部分には反映されなくなる。
たとえば、スライド側で文字色を変えると、マスター側でどんなに文字色を指定してももう反映されなくなる。
たとえ、ほかのスライドと同じ色に選びなおしても、それはスライド側で行った操作。
「マスターからの指定に応じないで、今後どうするかはスライド側で決める」と宣言しているようなもの。
スライド側で何もしていないスライドから書式をコピー貼り付けすると、「今後、この部分の書式はマスター側の指定に応じる」としたことになるが、そもそもそのような「整える作業」はなるべく起きないほうがよい。
スライド上で何か指定するときは、「スライド側で何かしたら、その部分は今後マスターに従わなくなる。それでよいのか」と意識しながら行うことが大事。
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