Kindle本を作るのも楽じゃない。
この前、 Kindle Paperwhite で文字を拡大できない Kindle本にふれた。
大人の事情は理解できるし、Kindle Paperwhite で読めるようにしてくれとは言わないから、せめて――
「本書は Kindle Paperwhite では文字の拡大はできません」とかなんとか「商品の説明」あたりにはっきりと書いておいてよね。
って。
でも、そんな冗談半分で書いたことが実際に行われていて驚いた。
(まぁ、半分はほんとに本気だったけどね。)
・「あるある」で学ぶ 忙しい人のためのExcel仕事術(できるビジネス) (できるビジネスシリーズ) [Kindle版]
という Kindle本。
「内容紹介」のところに、
※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
とはっきりと書いてある。しかも、
購入前にお使いの端末で無料サンプルをお試しください。
とあるのがいい。買い手のことを考えてくれているって感じがするなぁ。
写真集やファッション誌とか、ぱっと見でもう Kindle Paperwhite には向いてないとわかるならいいけど、簡単に判別できない Kindle本はやっぱりちゃんとその旨を書いておいてほしいぞ。
Kindle Paperwhite ユーザーにもそれなりに配慮してくれる人たちっているんだねぇ。なんか嬉しい。
と、ここで急に気が付いてしまった。
1週間ほど前に「電子書籍はもうちょっと安くしてほしい。」ってことを書いた。
紙の本が電子書籍になったら100円ぐらい安くしてほしい、って思いだったのだけど、でも紙の本を電子化する際に、Kindle Paperwhite でもちゃんと読めるようにしようとすると、端末の表示領域に合わせて図表を作り直さないといけないってことが起こるわけだ。
読めるように新しく書き起こさないといけないのは、なかなか手間だ。
だって、実機で閲覧テストしないといけないし。限られた表示領域で読める文字の大きさで伝わる図表にするのは、何度か試さないといけないだろうし、作っては見て、作っては見てというのも面倒だ。
書き起こしはなかったとしても、実機で確かめるといった手間をへて Kindle本になっているかもと考えると、100円とはいえ「紙の本より安くして」というのはわがままが過ぎるかな……。
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