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「核爆発」を気軽に扱わないで。

以下では、映画『GODZILLA』(2014年ハリウッド版)の結末や、平成13年『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』の内容にふれています。まだ見ていない方はご注意を。


今日は8月6日。広島に原子爆弾が投下された日。(1945年:昭和20年)

この日、日本は歴史上初めて原子爆弾での攻撃を受けた国となり、アメリカは歴史上初めて、核兵器を実戦使用した国となった。
この話をするときは、日本にもアメリカにも、「今のところ唯一」という言葉も付けたほうがいいかもしれないけど。

映画『GODZILLA』(2014年ハリウッド版)を見てきた。
「面白かった」・「面白くなかった」のどちらかで答えれば「面白かった」だ。

でも、この記事の冒頭といい、こういう振りをするぐらいだから言いたいことがあるわけで――

気もちとしては、面白かったけど……という感じか。引っかかっているのは「核爆発」の扱いだ。

それは、サンフランシスコをちょっと離れたあたりの海上で起こってしまった。

ストーリーのなかでは、ビキニ環礁で爆発させたものより大きい何十メガトンという爆発力だといってたけど、あの距離でそれなら、サンフランシスコは壊滅だろ。
というか、西海岸はもう人が住める場所じゃなくなるんじゃないか。

なのに、「愛する家族と再会し、脅威は去った」みたいな「いい話」にして終わらしちゃったのがどうも気になる。

前にもここで同じことを書いた記憶があるけど、ドラマでも映画でもなんであっても、アメリカは「核爆発」をエンターテイメントのなかで軽々しく使ってはいけないと思う。

核爆弾を実戦で用いた世界で唯一の国なんだから。

そういうことでは、日本の作り手だって僕に言わせれば同じだ。アニメでもドラマでも「きのこ雲」を気軽に使いすぎだ。

「核爆発」だといっさい言ってない場合もあるけど、「きのこ雲」が出たら想起するじゃないか。
途方もない強力な爆発が起こったことを視聴者に印象付けるのに、「きのこ雲」を使うのが演出としては簡単だからだろうけどね。

今年、映画『GODZILLA』が公開され、初公開から60周年ということもあって、ここ最近テレビでかつてのゴジラ映画が放送されている。

なかのひとつ『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』を見た。
(平成13年に公開された通算25作目だとか。)

開始直後、立花泰三 准将(宇崎竜童) が、昭和29年のゴジラに対する攻撃は、「第二次大戦後平和憲法のもとに創設された防衛軍が経験した唯一の実戦」だと語る。
(物語のなかの日本は架空の歴史上の日本。"防衛軍" という軍隊を擁している。)

そして、立花は「……以来我が国は内外に誇る平和を保っている」と続ける。

さらに終盤で、成功でも失敗でもゴジラに対して人間側からの最後の抵抗になるであろう出撃の前に――「実戦経験なきこそ最大の名誉だと思っていました。」――と、立花は上官に告げる。
(昭和29年のゴジラ出現の際には、立花はまだ子供だった設定。つまり、立花を含めて "防衛軍" の隊員たちは実戦経験がない。)

「集団的自衛権」という言葉を聞かない日はないんじゃないかというぐらいの昨今。

平成13年(西暦2001年)――戦後56年にして今から13年前に、「実戦経験なきこそ最大の名誉」と登場人物に語らせた映画の作り手たちは、戦後に過ぎた時間より短い年月で「実戦経験がある」と言えてしまう時代が来そうになったことをどう感じるだろう。

映画の良しあしは別にして、平成13年版ゴジラ映画の作り手たちは、平和の誇らしさと大切さを訴えようとしていたのは間違いないだろう。

戦後69年が過ぎた時代のクリエイター、そして日本以外のクリエイターのみなさんにも、そういう気持ちを持ち続けてほしい。そして、「核爆発」を「きのこ雲」を気軽に扱わないでほしいと僕は思っている。

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