人はカブトガニを守れるか。
カブトガニは人類を救う。
NHK Eテレの『地球ドラマチック』。
6月21日は、「生きた化石 カブトガニ~知られざる太古の力~」というテーマ。
カブトガニの血液が、薬品が汚染されていないかを検査するのに使われているとは知らなかった。
LAL (ラル : Limulus Amebocyte Lysate : カブトガニ血球抽出成分) というのだとか。
カブトガニの血液は青い。それは人間のような「鉄」ではなく、「銅」が含まれているから。
このカブトガニの「青い血液」は、細菌を見つけるとすぐに凝固するという。
その特性を使って、医薬品が汚染されていないかを調べられる。もし、細菌に汚染されていたなら、LAL が固まるのですぐにそうとわかるという仕組み。
LAL はけっこういいお値段で売られているらしい。1リットルで100万円ぐらいだったかな? 忘れてしまったけど。
それにしても、カブトガニの血液が使える! と見つけたのが凄いなぁ。どうやってわかったんだろ?
LAL は、捕獲したカブトガニの心臓に細い針を刺して採血する。
番組を見ていても詳しくわからなかったけれど、この採血はカブトガニの命を奪わないで行うことができるのだとか。
とはいえ、血液を採られればそれなりに弱る。自然界に戻されても弱った体力で生きていくのは難しい状態になることはあるのだとか。
当然、カブトガニを保護する(捕りはしても絶滅させない)動きは起こっている。
採血後のカブトガニは、捕獲した海岸に返される。カブトガニは生まれた海岸に戻ってくるという習性が確認されたからだとか。
以前は、研究所の近くの海にただ返していただけだったらしい。
捕らないわけにはいかないんだよなぁ。
今は人間はカブトガニの血液に頼るしかないから。LAL の代替品はまだ発明されていないのだとか。
それに、絶滅されると困るのだ。だって、人間が使う医薬品の汚染をカブトガニが、ある意味守ってくれているのだから。
捕獲の際に何って抵抗するわけではなく、人間を襲ったりするわけでもないカブトガニ。ひたすら血液を人間に抜かれるカブトガニ。
その血液によって汚染を免れ、病の人のもとに届けられる医薬品。
カブトガニが人の医療を支えてくれている。人はカブトガニを守れるか。
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