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夏休みの宿題に「絵日記」は "あり" なのか?

夏休みが終わって、子供たちが登校する姿をまた見るようになった。

ところで、僕の小学生の頃は絵日記が宿題としてあったけど、いまの子供たちも休み中の宿題としてあれをやるのか。
絵日記を描くのが大好きだったという人はあまりいない気がする。まぁ宿題だからな。大好きな子はそういないよなぁ。

個人的には、夏休み中の絵日記ってちょっと無茶だよ、って気がするのだけど。
だって、子供は休みでも大人は働いているのだ。大人が働いているということは、子供に非日常的な経験をさせてくれる人が少ないってことだ。

お母さん、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃんが家にもいたとしても、印象深い体験をそんな毎日も与え続けられないじゃないか。その結果、たいして描くことがないという事態に子供は陥るのだ。

そりゃ、たまに印象的な日もあるよ。親戚が遊びにきたり、あちらの家に行ったり、花火大会や遊園地とかへ連れていてもらったりする日もあるさ。友達といっしょに川で魚を釣ったり、大人と海に行ったり、ヒーローショーを見たりもするだろう。そういう日はいいさ。絵日記にもできるでしょうよ。

でもねぇ、子供だよ。自分で貯めたお金で沖縄へ行きますってわけにもいかないし。たいてい、朝からテレビ見て昼になって昼ご飯を食べて、またテレビ見て、あるいは昼寝して、夏休み前に与えられた宿題を1日のどこかでこなすというのが基本パターンになるのも仕方ないと思わないか。
友達の家に遊びにいったとしてもだ。あっちだって子供だ。こっちと同じで1日の過ごし方として使えるカードはたかが知れている。絵に描きたくなるような劇的な日なんて、無いとは言わないが簡単にあるはずないじゃないか。

ところが、そんな毎日を大人は「絵にして残せ」という。無茶だろ。夏休み中の何日かだったら、なにかしらの特別なことがあるだろうから絵に描くこともできるだろうけど、毎日は無茶だろ。
おそらくほとんど毎日同じ絵が続くあいだに、遊園地だの、親戚だの、友達と遊んだのが入ってくる絵日記になるぞ。30日近くそう変わらない絵を描き続けなければならない身にもなってくれ。ちょっとした拷問だ。児童虐待だ。

会社勤めの人は想像してみてほしい。
あなたは毎日職場に行っているけれど、特別な出来事は起こらないと仮定しよう。出勤したら、基本的には月の始めに与えられた書類を埋める作業を続ける毎日だ。たまに、研修で外出とか、納品や契約締結やらはある。けれど、それ以外の日々は大きな変化のない日だ。また、テレビを見たり、居眠りしたりも許されている。定時になれば帰ってよい。とはいえ、ぼんやりともしてられない。月の始めに与えられた書類は月末までにすべて完成させて上司に提出しないといけないのだ。さらに、そんな日常を上司が「絵にして来月頭に提出したまえ」と言ってくる――どうだろうか。

どこのブラック企業だ。なんの職場の嫌がらせだという話じゃないか。
だから、僕は「絵日記」なんてものは夏休みの宿題としてはやめてしまっていいんじゃないかと思っている。だめかしら?

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