PowerPoint2010の「配色」とスライドの関係
この記事は自分用の覚書です。
K.Y さん。
PowerPoint2010 の「デザイン」タブの「配色」で選んだ色がスライド上のどこで使われるかです。
Office2010 の「テーマ」っていう機能のひとつです。
そちらでもやってみてください。違ってたら教えてくださいね。
■ PowerPoint2010 の「デザイン」タブの「配色」で選んだ色とスライドの関係
「新しい配色パターンの作成」で、
1. 「テキスト/背景: 濃色 1」が、スライドで入力する文字の色(テキストボックスも)
2. 「テキスト/背景: 淡色 1」は、スライドの背景色になり、図形への文字の挿入時の色にもなる。
3. 「テキスト/背景: 濃色 2」と「テキスト/背景: 淡色 2」は、「デザイン」タブの「背景のスタイル」の色として使える。
4. 「アクセント 1」は、図形の塗りつぶし色。文字の効果設定の「グラデーション」
5. 「アクセント 1」から「アクセント 6」はグラフの系列色に順に自動で割り当てられる。
・「グラフ」-「集合縦棒」でテスト
「データ系列の書式設定」を見ると、「塗りつぶし」が「自動」になっている。
系列を7つ以上にしたときも重ならない色が自動的に選ばれる。
「テキスト/背景」が4種類、「アクセント」が6種類、「ハイパーリンク」で2種類あって迷いますよね。
表記が「テキスト/背景」ってなってて、テキスト部分と背景に使う色を指定しているような気がするのに、4つもあるので、どこをどう指定したことになるんだろう? って。
考え方としては、「今から作るファイルで、文字や背景、図形の塗りつぶし、グラフの系列などに使う最初の色はそれぞれ何色にしときますか。あとで好きに変えられますけど、いちおう決めておいてください。なんせ、入力なさったものは、なにがしかの色で表示しないといけませんもので……」ってパワーポイントがお伺いしてきていると思ってください。
どこかの色を必ずこの色で固定するという設定ではないということです。
画面右の「サンプル」の表示は、文字通りのただのサンプルです。
画面左で色を変えると「サンプル」のタイトルや塗りつぶしなどが変わるので、該当する色を使う場所を指定しているように感じますが少し違います。
「サンプル」は、「左側で選んだ色を文字やグラフや塗りつぶしとかで使うと、こんな風に見えます。いかがですか」って感じのほんとの目安です。サンプルを見ながら選んだ色の見え方をざくっと確認するという使い方をすればよいと思います。
上記の 1. から 5. をちょっと頭に置きながら、最初は気軽に色を選択すればよいと思います。
(濃い背景には淡い色の文字、淡い背景には濃い色の文字ってのが普通ですよね?)
ご存知の通りに「新しい配色パターンの作成」では、どこに何色でも選ぶことができます。
「テキスト/背景: 濃色 1」に淡い色を選び、「テキスト/背景: 淡色 1」に濃い色を選ぶこともできます。
まぁ、「濃色」にわざわざ淡い色を選ぶとかって何か意味があるとは思えませんが。ファイル共有を考えると、できてもやらないほうがよいです。
(なぜそうするのか具体的な理由がなくて「濃色」の右側で淡い色を選んだりする人って、たぶんまともなプレゼンテーションができる思考力をもっていないのだと僕は思います。)
■「配色」の色を変えるときは
「配色」で選択した色は、マスター上でさらに別の色にすることができます。
ただ、「テーマ」という機能は、Office2010 のソフトウェア間で共有できます。「テーマ」を使うことで、PowerPoint と Excel と Word で同じ色調を使うことができます。
(「テーマ」では、ほかに「フォント」と「効果」も選択できます。「効果」というのは「アニメーション」ではないです。これ以上は「テーマ」の話になってしまうのでまた別の機会に。)
「別添の資料をご覧ください」と言って、Excel の表を配布するときもプレゼンテーションと合わせた色使いやフォントだと統一感があって見やすいですよね。
なので、そういう使い方をするときは、「配色」で選んだ色をマスター上で変えないでください。PowerPoint のマスター上で色を変えると、Excel や Word と使う色が変わってしまいます。「テーマ」の機能でソフトウェア間の色を統一するときは「配色」で変えてください。
■スライドマスターでは
全スライドに表示するべき図形や文字、全スライドで統一したい色の指定は「スライドマスター」上で行います。
「表示」タブの「スライドマスター」をクリックすると、左のペインの一番上に他より大きなサムネイルがあります。それがいわゆる「スライドマスター」のサムネイルです。すべてのスライドに一括して同じ指定をするときに使います。
その下にあるちょっと小さなサムネイルは、「ホーム」タブの「新しいスライド」で選ぶことができる「タイトルスライド」や「タイトルとコンテンツ」などのマスターです。
カーソルを上にもっていくと、それぞれ「タイトル スライド レイアウト」や「タイトルとコンテンツ レイアウト」といった名前がついているのが確認できます。
たとえば、全スライドではなくてタイトルスライドだけ(1枚でも複数枚あっても)に常に表示したい別の図形があるとか、タイトルスライドだけは文字色や文字の大きさを他のスライドと変える必要があるといったときは、「タイトル スライド レイアウト」をクリックして選択してから操作を行います。
「タイトルとコンテンツ レイアウト」も扱いは同じです。「タイトルとコンテンツ レイアウト」を使ったスライドだけに表示するべき何かがあるときはそのマスターで指定を行います。
「タイトル スライド レイアウト」や「タイトルとコンテンツ レイアウト」など、「スライドマスター」(大き目のサムネイル)以外で行った指定は、「スライドマスター」で同じ個所の指定をしても連動して変わらなくなります。
うっかりやってしまうと怖いのは、「スライドマスター」を選んだつもりが、他のマスターを選んで変更を加えることですね。
このあたり、厳密に説明するのは文字だけではややこしいです。試しにやってみるとすぐわかりますよ。
マスター表示で、タイトルスライドのマスターの文字色を変えてから、スライドマスターで文字の色を別の色にしてみてください。タイトルスライドの文字の色は連動して変わりません。
見出しなどで、いったん「スライドマスター」と「タイトルマスター」の書式の連動が途切れた場合、もとに戻すなら「スライドマスター」のタイトルのプレースホルダー( 新規作成の際に "マスタータイトルの書式設定" という文字が入っている四角の領域)を選択して「書式のコピー」をし、「タイトルマスター」のタイトルのプレースホルダーに「書式の貼り付け」をしてやってください。
プレゼンテーションを作っているときは、スライド側で文字の色や大きさ、箇条書きの種類などを変えないでください。
すべてのスライドに一貫して何かを表示するとか、一括してどこかを変えるときは、「スライドマスター」で操作をします。
また、特定のスライドについての変更や追加なら、そのスライドのマスターで行います。
スライド側での変更は、ほんとうにそのスライドだけについて変えるべきものがある場合に行います。
といっても、どんな場合にその必要があるのかちょっと例を思いつけません。書式やオブジェクトの配置に関してスライド側で変えなければいけないことはまず起きないと思ってくれてていいです。
スライド表示のときに「表示」タブの「スライドマスター」をクリックすると、表示していたスライドのマスターが選ばれた状態になっています。
「スライドマスター」(すべてのスライドに一括して同じ指定ができるマスター)が選ばれているわけではないので気を付けてください。
サムネイルを見ると、いま選択されているマスターの背景に色が表示されているのがわかります。
何かを変えるときはマスター側で行う。全スライドを対象に一括した変更や追加なら「スライドマスター」で、そうでないなら該当するスライドのマスターで行う。これがファイル共有時の鉄則です。
下記の VBA の話は、僕の覚書なので書いてありますが無視してください。
■VBA での操作
Sub 図形の塗りつぶし()
ActivePresentation.Slides(1).Shapes(1).Fill.ForeColor.ObjectThemeColor = msoThemeColorAccent1
End Sub
'
'スライド1の1つ目の図形の塗りつぶしを定数で指定。
'PowerPoint2010 をインストール直後の状態で起動してテスト。
'テーマは「Office テーマ」
'上記のコードでは、タイトルスライドのタイトルプレースホルダー「クリックしてタイトルを入力」の部分が
'「図形の書式設定」の「塗りつぶし(単色)」の「青、アクセント1」に塗りつぶされる。
'RGBの数値で色を設定するとき、ActivePresentation.Slides(1).Shapes(1).Fill.ForeColor.RGB = RGB(0, 112, 192)
'
'■図形の書式設定-塗りつぶし(単色)
'「フォント」の色の呼称も同じ。
'
'msoThemeColorBackground1
'背景1のテーマの色
'白、背景1
'
'msoThemeColorText1
'テキスト1テーマの色
'黒、テキスト1
'
'msoThemeColorBackground2
'背景2のテーマの色
'ベージュ、背景2
'
'msoThemeColorText2
'テキスト2テーマの色
'濃い青、テキスト2
'
'msoThemeColorAccent1
'アクセント1のテーマの色
'青、アクセント1
'
'
'■「デザイン」の「配色」
'msoThemeColorDark1
'濃色1のテーマの色
'黒、背景1
'
'msoThemeColorLight1
'淡色のテーマの色
'白、テキスト1
'
'msoThemeColorDark2
'濃色2のテーマの色
'濃い青、背景2
'
'msoThemeColorLight2
'淡色2のテーマの色
'ベージュ、テキスト2
'
'
' 出典: VBA のヘルプ「MsoThemeColorIndex 列挙」から。
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