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『スペース・トラッキン』はブルーノートで歌って欲しい。

ちょっと前に録画したディープ・パープル(Deep Purple)のライブを見た。BSジャパンだったかな? で放映されてた。
第40回モントルー・ジャズフェスティバル (the 40th Montreux Jazz festival) に出演したときのもの。

イアン・ペイスは凄いなぁ。ずっと現役だ。

バスとスネアの安定感がほんとに凄い。徹底したワンバスで、ときにツーバスかと聞き間違うような素早く細かいフレーズも踏み鳴らしてみせる。
シンバルも、僕のつたない語彙では "流れるような" なんてカビが生えた言葉を使うしかない見事さ。

安定感といえば、ロジャー・グローバーも凄い。驚くようなテクニックを見せたり、斬新な音を鳴らしたりといったプレイヤーではないけど、がっしりと音を支える。それが彼の凄さなんだと思う。

キーボードは、ドン・エイリー。ギターはスティーブ・モーズ。

ドン・エイリーのプレイについては、僕がキーボードをまったく弾けないせいか、よくわからないので割愛。
スティーブ・モーズは、誤解を受けるかもしれないけれど、綺麗にちゃんとギターを弾く人だと思った。
僕が彼のプレイに感じたものをなんて表現したらいいんだろう?
たとえば、モントルーのときはアドリブは一切無く、フレーズもどんな弾き方をするかも全部あらかじめ作っていたと、もし彼が言ったとしても僕は驚かない。

ちょっとどうなんだ? と気になったのはイアン・ギラン。僕の耳には、音程が # して外れることが多かったように聞こえた。

音の取り方が一番気になったのは『スペース・トラッキン (Space Truckin') 』 ――イアン・ギランがほんとにミスって音を外したと僕は思ってしまった。

彼は A のキーに対して、 C# と F# を歌っていた。イアン・ギランの歌う長三度と長六度の響きのせいで、『スペース・トラッキン』がなんか、陽気で愉快なロックン・ロールになってしまったかな。

アルバム『マシンヘッド』で聞ける『スペース・トラッキン』の格好良さは、ボーカルがブルーノートスケールで歌うからこそだと僕は思うのだけど。

でも、あれだけのキャリアのプロミュージシャンたちが集まって、イアン・ギランがブルーノートで歌っていない部分があることに気がつかないはずはないから、あのときはああいうアレンジで行こうと決めたんだろうな。

とはいえ、『スペース・トラッキン』はやっぱりブルーノートスケールで歌って欲しいなぁ。

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