カセットテープがよかったなぁ…
バンドをやったりしたことがある人なら、お気に入りのミュージシャンのプレイをコピーする作業も経験があるはず。
一度や二度聞いたぐらいでは、よくわからないフレーズを、何度も聞き返して、いっしょに歌ったり、あるいはギターやキーボードなどでフレーズを追いかけて音をコピーする作業は、手間でもあり、楽しい時間でした。
そんなときに、無くてはならなかったのがカセットテープ。
ある一定の場所だけを繰り返し聞き直すには、巻き戻しボタンを少しの間だけ押しっぱなしにして、頃合いをみてぱっと指を話して再生するという繰り返しが不可欠でした。
巻き戻しすぎるとよけいなところから聞かないといけなくなって、慌てて早送りすると、聞きたい箇所を過ぎてしまったりします。
聞き返したい場所を求めて、なんども行ったり来たりを続けたことがある人は、あのころの時代を生きた人ならけっこういるはず。
お目当ての箇所をカンと早戻しされる音で聞き分けて、頃合いのよいところでぱっと巻き戻しボタンから指を離す作業は、それはそれで、経験による慣れが必要になる職人の技のような作業でした。
音楽をデータにして持ち歩ける便利な時代。
でも、MP3なんかの音楽データの再生では、この「曲中のある部分だけをしつこく聞き返したい」というのができないのが多い。
1曲をリピートすることは簡単にできるのに。
そういう機能があるかどうかは、携帯型プレーヤーによるみたいですね。
でも、レコードやCDをテープに録音して、カセットテープレコーダーを操って手作業で微妙な位置まで戻して聞き返すという、アナログなのがよかったなぁと思うこの頃です。
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