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レタス・フライ

森博嗣の短編集『レタス・フライ』(講談社ノベルス)を読了。

意味不明な物語のもつ雰囲気が、僕が感じている森博嗣ぽくって好き。

見事なまでに美しい論理! 超絶の本格推理!! とかいうあおりに惹かれる人には、受け容れがたいとは思う。

■わかる人にだけわかる話し

『ラジオの似合う夜』は、ちょっと気だるい雰囲気がいい。

"かなりな無理矢理な名をもつあの人"の知られざる一面がまだありました。

なかなかお盛んとしかいいようがない気がします。
女性ファンの皆さんにはちょっとショックな話しかも……

最終話の『刀之津診療所の怪』が、なかなかすてき。
Vシリーズファンの人ならピンとくるはず。

あの"医者"は、○○で間違いないよね。
それでもって、"背の高い黒い服の人" は、"□□さん"だと推測するしだい。

「身内」ということは、二人は、たぶん……
「身内」としか書いてないから断言できないけど、かなりの確率でそうではないかと思う。

この推測の根拠は、『赤緑黒白』の冒頭、保呂草の一人語りの部分。
僕の推測に賛同してくださる方は少しはいるよね。

ここら辺の話は、Vシリーズを知らない人には、もう本当に全くぜんぜん決して絶対にわからない。

さらに、ファンであっても、Vシリーズがもつ時間軸に気が付いていない人は、やっぱりわからないはず。
『刀之津診療所の怪』を読んだあとに、『今夜はパラシュート博物館へ』に収録されている『ぶるぶる人形にうってつけの夜』を読んでみよう。

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