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男だったら…無意識の連想

会社や公共の場において、他人の行動や思考について何かの判断をするのに、男性だから、女性だからと性別を根拠にその人の行動や思考の是非をどうどうと語る人は、今時あまりいません。

自分は男女差別には反対だとはっきり言う人だっているでしょう。
もし、性別を根拠するなら、なぜ性別が根拠になりえるのかをいっしょに示さないと、聞いているぶんには誰も納得してくれないでしょう。

でも、日常的には、男なら…女なら…、男なのに…女なのに…といった言い方で、他人の思考や行動の是非を問うたり、気にする人はたくさんいます。

僕は男なので、男性という性別が引き合いにだされると、どうも気になる場合があります。

「男だったらな泣くな」とか。
「男がいったん言い出したことをひっこめるな」だとか。

涙を流すことや、自分の考えを撤回することを禁じる根拠として、男性であることを並べる背景には、どういう理由があるのか、僕にはわかりません。

自分では意識してなくても、性別によって他人の行動や思考の是非を判別する癖のようなものが心のなかに育っているのかもしれません。

もちろん、僕のなかにもね。

最近読んだ本で、『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』(マルコム・グラッドウェル著 光文社)という本があります。
そのなかで、自分のなかにあるどうしようもない想いについての記述が興味深かったです。

著者のマルコムは、あるテストを自分で4回試したそうです。
ヨーロッパ系アメリカ人または悪 | アフリカ系アメリカ人または善
という2つのカテゴリーがあって、出された単語や写真をそのどちらかに分類していくテストです。

彼は人種差別主義者ではないそうですが、「アフリカ系アメリカ人または善」の方に、「すばらしい」とかいう単語をすんなりと分類できなかったと言っています。

そして、

ヨーロッパ系アメリカ人または善 | アフリカ系アメリカ人または悪

というように、「善」と「悪」の部分を入れ替えたカテゴリーでは、「ヨーロッパ系アメリカ人または善」の方に、「すばらしい」とかいう単語をすんなりと分類できてしまったと言っています。
(ちなみに、彼には黒人の血が流れているそうです)

彼は自分の偏見が消えることを祈ったそうですが、4回のテストとも同じようにとまどったり、すんなり分類できたりだったそうです。

無意識の連想が誰にでもあるというお話し。

それと同じような感じで、性別によってかくあるべしと思っていることが、誰の心にも何かしらあるような気がします。

男なのにどうだ、女なのにどうだと、誰かの行動や思考について評価や判断をしたときには、ひょっとして根拠のない思いこみをしていないかを疑ってみるのは悪いことではないと思います。

とても難しいでしょうけどね。

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