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偽メール、勘違いメール

日本語というものは難しいもので単語をつなげると、それぞれの元の単語とは別の意味になったり、元の単語にはなかった別の意味が発生したりします。

たとえば、「宇宙人評論家のAさん」の場合だと、「宇宙人についての専門家であるAさん」という意味と、「実は地球人でなくて宇宙人であって、職業としては評論家をしているAさん」という意味にとることができます。
(これと同じ例えが、たしかジャズピアニストの山下洋輔さんの本に書いてあったと思う…)

で、です。
民主党の永田寿康衆院議員が披露したことでちまたで話題になった"堀江メール"についてなんですが、「偽メール」とか「ガセメール」とか言ったり書いたりすると、そこに、それを見せて誰かを信じ込ませようとして作ったという悪意が存在するような意味合いを僕は感じます。

個人的には、あれは(誰かをたぶらかそうという悪意で永田議員が作った)「偽メール」ではなくて、(本当にあったと思いこんでしまった)「勘違いメール」のような気がしています。
(永田議員にあのメールを見せた人には、悪意があったかも…)

ヘッダー情報も見せずに「正真正銘、堀江さんが送ったメールです」なんて言い切れるわけがないですし。そんなことちょっとメールの仕組みについて詳しい人ならすぐに気が付きます。
(ヘッダー情報があっても、そのメールを送ってきた人を特定まではできませんけどね)

それなのに自信にあふれて出してきたということは、あれを公開しようと考えた人たちは、あそこに記載されている情報だけで"間違いなく堀江さんが送った"と思ってしまったんだろうなと感じるんです。
メールの送受信とかメールサーバーの仕組みとかにあまり詳しくなくて、疑うことすらできなかったのだろうなと。

メールというものについてよくわかってないと自覚してなかった人たちが、うっかりやっちゃったというのが真相じゃないかしら。

だからなんだということは民主党に対しても永田議員に対しても、僕は意見を何ももってないです。

ただね、報道する側には言いたいことがある。
「偽」という単語を報道で言ったり書いたりすることで、そこに悪意の存在を感じる人は僕のようにいるので、悪意があったとそれこそ証拠がでて判明するまでは、別の表現を考えて欲しいなと思います。

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