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新・魔界行

11月頭に大きなイベントを控え、ある締め切りがあったのだけど、みんなでグワ~~ッとがんばったら以外に早く目標に達してしまった。

よかったよかった。

ということで少々できた余裕の時間を読書で過ごす。秋だしね。

『新・魔界行 魔群再生編―新バイオニック・ソルジャー・シリーズ〈1〉』(菊地秀行 著 祥伝社 ノン・ノベル)を読了。

生体強化戦士(バイオニック・ソルジャー)・南雲秋人の今に出会える。興奮するなぁ。若いモンにはわからんだろうな。この感覚。

私、前作『魔界行 1~3』に、確かに、まともに、間違いなくのめり込んだ側の1人。

挿絵での南雲の見かけが、ずいぶんとスマートにおしゃれな印象になってるのは、今風ということか。
前は、もっと筋肉があって四角い感じのキャラクタだった。それはそれでいいイメージなんだけど、今の時代だと単なるごっついオッサンになってしまうしね。

個人的な好き嫌いを言うと、菊池さんのどの作品でもそうなのだけど、彼の性的描写が苦手。
生々しくて、気持ちが悪くなるときがある。でもまぁ、それが1つの売りだしね。好き嫌いの範疇に収まる程度かなと。そのせいで作品の質が下がったりはしていないと言っておきたい。

SFチックというか、魔術的というか、登場人物がそれぞれに繰り出す特殊能力の描写も独創的でおもしろい。

前作に比べるとちょっとパワー不足かという印象は正直言ってある。
けど、前作は全くの新人作家としての作品。シリーズで続けるなんてのは夢のまた夢。一気に書き上げて勝負しないといけない立場だったはず。
でも、今回は押しも押されもせぬヒット作家としての新シリーズ。これから続くのだから、第1作としてはこれくらいでしょ。ここからスピードを上げていくはず。

ちょっと面食らったのは善龍の性格。なんかさらっとしすぎてないか? 前作のラストでいったい彼に何が起きたのか? それも今後描かれるのかな?

十和田湖で過ごす"麻里子"とのほんのいっときの穏やかな時間には泣かされるなぁ。できるものなら、南雲には幸せになって欲しいよ。無理だろうなぁ。血と硝煙がもっとも似合う男だからなぁ。

ちなみに、前作『魔界行 1~3』も、『魔界行 完全版』として3冊が合本したものが、同じノンノベルから発売されています。
興味を持った方は、『魔界行 完全版』を読んでから、『新・魔界行 魔群再生編』を読むといいかも。前作を読んでおくと人間関係とか背景事情とかがわかって、新作がますます面白くなるから。
でも、そういったことがわからなくても支障はないので、最初に新作から読んでも大丈夫。

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