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マジックの真髄

某有名マジシャンの特集を録画してあったものを見て、びっくり。マジックを始める前にタネが写ってしまっていた。あれはリアルタイムで番組を見ていた人の中にも気がついた人がいるんじゃないかなぁ? 

ましてや、僕のように録画してあったものを見たのなら、スロー再生もできるし、録画を見た場合の方があれに気がつく人が多いと思う。僕はマジックが行われた瞬間を見たくて、なんどか巻き戻していて気がついたから。

ああいうのを痛恨のミスというのだろうな。まさに仰天!絶句!想定外!という事態だった。
本人は気がついたのかしら? もう収録してしまったし、プロとしての自分が悪いんだと考え、今ごろ自らへの戒めとしてとらえているかもしれない。
もし気がついてなくてあの放送を見たなら、びっくりするだろうなぁ。本人なら気がつかないはずはないし。

仕掛けてあるタネがわかってから見ると、マジシャンの身体や手の動きが本当にうまくそのタネを隠し、観客の注意を他へそらすために行われているのがよくわかる。
さらに、マジシャンが使っている道具自体も、その形・色・大きさなどが、観客に「ずっと見てた」「そんなはずがない」という思いこみを与える効果をもっていることがわかって、それはそれでとても面白かった。

わかってみれば、なんということはないタネ。
だけど、心理の盲点というか、「あそに隠してるのかな?」って思いつきはしても、その直後に、「でもあれは隠してもわかるしなぁ」とか「あそこに隠すのは無理だよなぁ」って見ている人が自分で否定してしまう。
観客が勝手にタネを探ろうとするのを止めてしまうという心理の動きを起こさせる。そこにまさにマジックの真髄があるといえるかも。

こんなことになったけど、僕の中ではやっぱりすごい。これからも、不可能な世界をたくさんみせていって欲しいなぁ。

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