愛してくれる誰かへのお願い
僕は、クモが大嫌い。というより、はっきりいって怖い。
前は「結婚するならクモをとってくれる女性にしよう」と本気で思っていた。
いまはだいぶ平気になって、小さいのなら手で追い払うことができるようになったけど。20代のころまでは、大きさ・種類に関係なく、どんなクモでも怖かった。
でも、田舎の家とか便所とかによく出る灰色というかまだらっぽくて、足が長いでかいヤツはいまだにダメ。こう書いているだけでも身体がぞくぞくする。あれは本当に勘弁して欲しい。
先週、3日間続けてアイツが事務所に出た。3日連続なんて、僕は何かに呪われてるんじゃないかと思ったよ。
なぜか世間では、クモ嫌いは市民権を得られない。
「クモぐらいでがたがた騒ぐな」っていう周囲からの視線を感じる。これが、ゴキブリだったら皆が協力して何とかしようとしてくれるだろう。
あるいは、単に「嫌い」というなら「犬が嫌い。ほえられると怖い」とかいう話は、共感してくれる人だっている。
でも、どういうわけかクモは、誰もとってくれないし、怖いということが理解してもらえなかったりする。
挙げ句の果てには、「クモは虫をとってくれる益虫だよ」とか「朝グモは縁起がいいっていうじゃん」とか、お説教する奴が出てくる。
"奴"なんて、少々柄が悪い言葉を使ったけど、そんな言葉を使いたくなるぐらい、こっちとしては腹立たしいわけだ。そんなお説教をしてくれる間があったら、お願いだからヤツを取ってくれ。
僕は、ゴキブリも犬も平気だ。
は虫類だって、両生類だって平気だ。
蛇だって、手でつかんで投げ捨てることができる。
でも、クモはだめだ。
映画「スパイダーマン」だって、最初に主人公がクモに噛まれるシーンでは、気持ちが悪くて画面を見ながら、ウワッて言ってしまった。
だから、いつか出会うであろう僕を愛してくれる女性にお願いしたい。
ゴキブリでもその他もろもろの虫でも、トカゲでもカエルでも、犬でも、ヘビだって僕が何とかする。
あるいは、僕には好き嫌いは何もない。もし、君が食べられないものがあれば、僕が全部食べよう。
たとえ、僕が食べられないと感じたものだったとしても、何とかがんばって食べるようにするよ。
だから、だから、クモに関してだけは僕を助けて欲しい。
…って、こんな男性は嫌われますか?
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