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謎音百景、行ってきました

この記事でふれた巻上公一さんのミニライブ「謎音百景」を見に行ってきました。
場所は、神奈川県湯河原の山深く入った「SERVE 湯河原」というところ。
ここはどういう施設なのかを尋ねるのを忘れてしまったのでよくわかりませんが、なんだか写真スタジオとバンガローを足して2で割ったような感じの建物でした。
なかなか道が難しくて、地図を印刷してもっていたけれど、それでもタクシーの運転手さんが間違えたほど。17時ごろにはどうにか到着。
でも、とても良心的な運転手さんで、ややこしい道のりを少しも嫌な顔をせずに送っていただけました。運転手さん、どうもありがとう。
SERVE 湯河原の入り口から見る湯河原の風景
(奥に見えるのは湯河原の山々)

で、到着すると、おいしそうなパンや手作りの料理が並んで、なにやらホームパーティのような雰囲気。

パンは、湯河原にあるベーカリー『Bread & Circus』の無添加パンだそうです。弾力感がある生地のフランスパンが僕は気に入りました。

沼津で作られているオリジナルビール「ベアードビール」は、実においしい。僕が飲んだのはフルーティーな味が売りらしい「ライジングサン ペールエール」というビール。
他にも「黒船ポーター」とか「レッドローズアンバエール」とか味はいろいろあります。詳しくはWebサイトをご覧になってください。これらのビールはWebサイトから購入も可能のようです。

ヴォイスパフォーマーとして知られている「天鼓」さんという方が、2003年に中伊豆で開いた「とうふや天鼓」のお豆腐も楽しめました。この豆腐も味が濃くてとてもおいしい。

SERVE 湯河原の入り口から見る夜の湯河原
(暗くなってくるとまた雰囲気が違います。)

1時間ほどおいしい料理をいただいていると、次々とお客様がやってくる。
外から見る夜のSERVE 湯河原
(だんだんとあたりは暗くなってきます。)

もうすっかり夜のSERVE 湯河原
(ホームパーティーっぽい雰囲気は伝わりますか)

総勢では40名ぐらいいたかな? もうちょっと多かったかも。
ふと気が付くと、巻上さんもお客様のなかに交じって歓談中。お知り合いと楽しそうに話しておられました。「天才」と呼ばれたミュージシャン「巻上公一」が、自分のすぐ後ろで普通に話しているのを見るのは、とても不思議な気分。

しばらくして部屋を出て行った巻上さんが、ギターのような形をしたどこかの民族楽器らしきものをかき鳴らしつつ、ホーメイをうなりながら入ってくる。
ホーメイは、ホーミーとかもいうらしいけど、モンゴルに伝わる歌唱法とでもいうべきもの。声帯を振動させて気管や喉で倍音を共鳴させるているらしいです。熟練してくると、同時に2つあるいは3つの音を響かせることもできるらしい。

巻上さんは確かに2つ、3つの音を同時に響かせていました。まるで金属を叩いたような音が聞こえる。そんな音が人間の身体から生まれてくるのが、これまた不思議。
しばらくホーメイを聞かせてくれた巻上さんが、「それでは演奏を始めたいと思いますので、隣の部屋へどうぞ」とか言ってくれる。この、とてもゆる~い感じがたまらず良い。

隣の部屋へいくと、巻上さんとは別の人がまたホーメイを聞かせてくれました。続いて「口琴」なる珍しい楽器の演奏も。(ごめんなさい。その方とお話までしたのにお名前を忘れてしまいました。)
口琴は、世界中に存在していて、特にどこの国の楽器とは言えないそうです。おもしろい音だったので、販売されていた口琴をいきおい購入してしまった。
ちなみに、お値段は2千500円。
(口琴について詳しくは、日本口琴協会なる組織も存在していますので、そちらでどうぞ。)

口琴の演奏が終わると、いよいよ巻上タイム。
部屋のかたすみにある木の階段をあがっていくようにうながされる。あがるときには靴は脱いでとのこと。
バンガローのロフトにあがっていくような感じ。階段をあがると、板張りの部屋。みんな思いおもいに座っていきます。
ステージなんてものはなく、ただ前に機材類と巻上さんたちがいるだけ。巻上さんたちの後ろは大きな窓ガラスになっていて、湯河原の山々が暮れなずんでいく様子も見える。
巻上さん達の機材類
(巻上さん達の機材)

巻上さんを中心にして、向かって右にコンピュータ担当のイクエモリさんという方。
左には、ターンテーブルを前においてドーナツ板を使って自在に音を生むDJ Oliveという方。そして、その前にお豆腐も提供してくれたヴォイスパフォーマーの天鼓さんがいるという4ピース。

巻上公一さんは、かの知る人ぞ知る電子楽器「テルミン」の前にすくっと立ち、みなが入りきったと思ったところでおもむろに演奏が始まる。
高く、低く、そして力強くテルミンを響かせる巻上さん。天鼓さんとの声のかけあいもおもしろい。感性のおもむくままに音を生み、声を出していく。あれはいわゆるインプロバイゼーション(即興演奏)っていうやり方だよな。違うのかな? 

僕のお目当ては巻上さんでしたが、4人のなかでも、DJ Oliveという方は、なかなかとんがっておられるセンスで、鋭いです。
ドーナツ板をつぎつぎに取り替えて、いわゆるスクラッチとかも交えながら、さまざまな音を紡いで聞かせてくれます。どうやっているのわからなかったのですが、ヘッドフォンを柱にこすりつけて出す音が印象的でした。
ヘッドフォンですぜ、旦那! ヘッドフォンをこすって音を生むなんて、あたしゃ考えたことも無かったですだ。

全体的には、ああしたアプローチは「サウンドコラージュ」とでも言うのでしょうか。
あまり詳しくないので断言できませんが、僕が感じた印象はそうでした。

途中、いったん20分ほどの休憩をはさんで演奏は続きます。休憩のときも、巻上さんは「それでは、ここでいったん休憩をはさみます。えーと、20分ぐらいしたら始めます」とかいう感じで、どこまでもゆる~い感じでこれまた良い。

休憩の間には、最初の部屋でまた新しいお料理が楽しめました。チキンのハーブ味のソテーが最高においしかった。それに、カレーも美味でした。(何のカレーなのか聞いたのに忘れてしまった。ごめんなさい、スタッフのみなさん)

休憩後の演奏でも気合いの入ったヴォイスパフォーマンスのかけあいが鳥肌もの。がんがんやってくれました。
途中、木製の笛を吹こうとした巻上さん、ちょっと他のメンバーと演奏をゆずりあったりして、それがまた見ていて楽しい。
でもって、あっというまに演奏の最後が来てしまいました。最後とはいっても、「はいさようなら」という感じではなく、「お時間がある方は、まだ料理があるそうなのでゆっくりしていってください」と言ってくださる。さらに巻上さん「テルミンを触ってみたい人はどうぞ」とまで言ってくれて、何人かの方がテルミンに挑戦。
もちろん、自分もやってきました。
巻上さんから「右手の動きがうまい。よく振れている」と言ってもらったのは嬉しかった。

知ってはいたし、写真で見たこともあったけど、生まれて初めて触って見る「テルミン」。ちょっとどきどきしながら、音の出し方を巻上さんに教えてもらっての挑戦。
右手で音の高低を、左手で音量の大小を調整するのだとか。右手と左手の動きを連動させたり、違えたりするのが難しい。
でも、巻上さんが言うに、一番難しいのは同じ音程を出し続けるために右手を止めておくことだとか。どうしても右手が動いてしまうとのこと。じっと手を止めておかないと、手の動きで音程が変わってしまうテルミンならではの難しさ。
でも、生涯初のテルミン演奏は気持ちよかった。テルミンが欲しくなってしまった。

居心地がよくて、演奏が終わってからもしばらくお食事をいただいていました。
巻上さんもしばらくしてやっていらしたので、ずうずうしくもツーショットをお願いしてしまった。
グフフフ…天才「巻上公一」氏とのツーショット写真、そうそう持っている人はいませんぜ。

また、帰りは近所のバス停まで歩いていこうと思っていたのですが、なんせ場所が湯河原の山肌。途中の道が真っ暗だということで、自動車で送っていただきました。
失礼にも、お名前をお聞きしなかったのですが、送っていただいた方、お世話になり、ありがとうございました。

そして、巻上さんをはじめ演奏者のみなさん、スタッフのみなさん、美味しくそして楽しい時間をありがとうございました。

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コメント

おはようございます。ひそかにシンクロを感じてます。きょう私は「謎は謎のままの日」です。朝こちらへ来てちょっとびっくりしました。

とても読みごたえのある心あたたまる記事ですね。
謎音という言葉は初めて知りました。私も聴いてみたいです。
口琴のことは私も去年知りました。吹いてみたいなと思っています。テルミンもいつか演奏できたらいいなと記事を読んで思いました。

話はそれるかもしれませんが、私、SERVEというブランドの家具が好きで幾つか持っています。店舗は吉祥寺にあって、湯河原にもSERVE湯河原という展示スペースがあるらしいのですが、関係ないでしょうか。一度も行ったことはないので詳しくはわからないのですが。
では、また。

投稿: chiiko | 2004.06.16 07:37

chiikoさん、「謎音」というのは巻上さん達の造語のようです。ヴォイスパフォーマンスとさまざまな電子音の出会いはまさに「謎音」という感じ。何かの機会があれば、ごいっしょしましょう。
巻上公一さんのWebページ "MAKIGAMI VOAL WORLD" http://www.makigami.com/
には、コンサート情報も載っていますよ。

口琴は、本体から出っ張った部分を指で弾いて、口のなかで音を増幅させて響かせるのですが、これがなかなか難しいです。「びよ~ん、びよ~ん」という音に変化のつけ方がよくわかりません。

www.serve.co.jpのWebページをみると、「SERVE湯河原」というのは、chiikoさんのおっしゃる「SERVE湯河原」のようです。そういえば、室内に雰囲気がある木製の食器棚とかが置いてありました。

しかし、なぜに湯河原に展示スペースなんだろう?

投稿: ミッ君 | 2004.06.16 22:50

こんばんは!

楽しかったみたいですね、巻上氏の謎音百景。
テルミンにホーミとは (^◇^)
ホーミーって、動物を安心させ引き寄せる響きを持つ不思議な音と言われているものですよね。

実験音楽の要素が強いかと思ったら、やっぱり不思議音楽だった感じですか (^^♪

あ、そうだ。突然なんですが、自分のPCのが故障したようで、もうすぐリカバリされる予定です。
それまでネットに繋がない方が良いと言われているので、しばらくお休みします。
サイトも閉じていますので、ごめんなさい。
また復旧してきたら、遊びにこさせてくださいね。

レニクラとアヴリルを聴いて、気を紛らわす私でした♪

投稿: つきのこ | 2004.06.17 21:48

そうなんですか、つきのこさん。それは寂しいですね。はやく直るといいですね。

chiikoさんへのコメントでも書いたけど、人の声と電子音の遭遇は本当に「謎音」という印象でしたよ。つきのこさんも、何かの機会があればごいっしょしましょう。

投稿: ミッ君 | 2004.06.17 22:28

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