« プリンスが帰ってくる! | トップページ | がんばれ! 岡本選手 »

職場での信仰や性的嗜好

アメリカの企業におけるマネジメントの動きを知る機会があった。
アメリカには、職場におけるゲイやレスビアン、性同一性障害をもった人々に対して偏見をもったりせずに、そうではない人達と同じようにうまくビジネスを進めていくことについて、真剣な研究・論議そして実践を行っている企業が存在する。さすがは、民族や文化に多様性をもった国だと感心した。

そういえば、ずっと以前、アメリカで開催されたビジネスショーに仕事で行ったときには、会場のなかに「Prayer Room」という部屋が用意されていた。「祈りや祈祷のための部屋」があるのがアメリカらしいなと思ったのを覚えている。

性的な問題や宗教の好みは、日本では、どちらかというと「気持ちが悪いこと」あるいは「ビジネスの場ではいっさいふれないもの」として扱われる。
しかし、何らかの信仰をもった人が性的嗜好・障害をもった人々がいることは事実なのだし、それがゆえに彼らが仕事において十分な達成感や満足を得られなかったり、実力を存分に発揮できなかったりしたなら、彼らも周りの人々も、組織にとっても何もよいことはない。であるなら、真剣に考えるべきこととして扱った方がよいと思う。

たとえば、うちの社長から聞いた話だが、日本にやってきている外国人労働者の方のなかには、宗教的戒律のために食べるものがなく、コンビニの「昆布おにぎり」だけを食べて働いてる人たちがいるのだとか。
彼らのような人たちのなかには、食品の原材料のなかに肉エキスが入っていても食べない人がいる。これは、「郷にいれば郷に従え」といって済ませる話ではないと思う。彼らにとっては生き方の根本となる考え方なのだから。

日本にいるのだから、それをやぶって日本で食べられるものは何でも食べればよい。そうでなければ、自らそうあることを選んでいるのだから「昆布おにぎり」を食べ続けていればよいなどという発想がもし雇い主になるとするなら、とんてもない偏見と虐待だと思う。

求められている成果を出せているなら、同性を好むということや自分の性別についての考え方、信仰をもつことと仕事の実力とは関係がない。
自分は異性が好きだし、自分の性別は男性であることに違和感も抱いていないし、特別な信仰をもっているわけでもない。
しかし、自分とは異なる考えや嗜好をもつ人が職場にいることに抵抗はない。
もし、恋心を寄せられたらどうするのか? と尋ねる人がいたなら、「女性から恋心をよせられるときと同じ」と答える。気に入ればおつきあいすればよいし、心がひかれなければお断りすればよいだけ。

日本にも、こうした課題に真面目な研究と論議、実践をもって向かい合う企業がでてきて欲しいなと思う。

|

« プリンスが帰ってくる! | トップページ | がんばれ! 岡本選手 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 職場での信仰や性的嗜好:

« プリンスが帰ってくる! | トップページ | がんばれ! 岡本選手 »