メダカは、絶滅危惧種
日本経済新聞の最終ーページ「文化」というコラムを読むのがいつもの楽しみ。
本日(2004年3月31日)付けの「文化」は、「渡部かほり」さんという方が書いておられる。
この方は、教師の皆さんが集まって結成した「藤沢メダカの学校をつくる会」の会長さん。
「藤沢メダカの学校をつくる会」の活動は、神奈川県藤沢市にある「境川」水系の固有種である「藤沢メダカ」(通称)を増やして子供たちに見せようというもの。
藤沢メダカは、絶滅種として考えられていたが、9年前に民家の庭先にある池で飼われていることが見つかったのだそうだ。
メダカは異なる水系に住む種が互いに交わることはなく、水系によって遺伝子が少しずつ異なっているとかで、そのおかげで、見つかったメダカを東京大学の研究室でDNA鑑定してもらって、藤沢メダカだと判明したのだとか。
渡部さんのこのコラムによると、1995年には神奈川県の「レッドデータ生物調査報告書」のなかでメダカが『絶滅危惧種』(かつて広分布種であったが分布が限定されるようになり、かつ個体数が少なくなっている種:神奈川県レッドデータ生物調査報告書(淡水魚編)より)に認定されている。
民家の庭先で生き残っていた「藤沢メダカ」を最初に見つけた人は、この生物調査を担当した「神奈川県水産総合研究所内水面試験場」の場長(当時)だった。
渡部さんは、さらに「デンジソウ」というこれも絶滅危惧種になっている水生シダ類を保存しているのだとか。
小さい頃にはよく見たメダカが、地域によっては差はあるだろうが、神奈川県では『絶滅危惧種』になっている。
自分が知らないところで、知らない間にさまざまな生命が絶滅に向かい、あるいは、もう絶命してしまっている。
渡部さんは、「自然の変化に敏感でいられる人が少しでも増えるように」という想いで活動を続けておられるそうだ。
およばずながら、今よりは環境保護に心を向けていきたい思った記事だった。
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